なにか○○のようなもの

密やかなる好意を

文章に恋をすることがままある。

インターネット上にとても好きな文章書きの人たちが数名いる。


スゲさん
スゲさんのまなざしを拝読して以来、ネット上に上がっている彼の書き物は一通り読み漁ってしまったくらい好き。
いつか生講演も拝見したい。
彼の文章は機知に富んでいて、いつも私に新しい発見を与えてくれる。
仮説を立てて、検証して、答えに導く、数学のようだなと思う。
視点や発想が独特でクール。

紺色のひと
最近と初期とで文章の書き方が違う。
私は初期の日記が好き。
もちろん、森ガールや進研ゼミのネタコンテンツも面白いと思う。
こんな面白い形で北海道を発信している人がいるのかと感心した。
また、時々引用に使用する文章のチョイスも、私の心を高鳴らせる。
「季節は巡り、決して振り返らない」
という文章を引用していて、それを私がすごく気に入ってTwitterで呟いたら、なんとご本人からリプライが来て、感激のあまりあなたの初期の文章が好きですとお伝えしたところ(それもなかなか無礼な話)、発信する内容が変わったので自ずと文章の書き方も変わったと仰っておられた。

バス停さん
日記がまるで小説の1ページを切り取ったかのような文章を書く人。
情景が目に浮かぶように日常の断片を切り抜いていて好き。
中でも、白菜の姿煮に恋をする話は、恋にときめく盲目な心情を見事に表現している。
この方にもTwitterであなたの文章が好きなので影響を受けた小説などを教えてくださいと絡んだことがある。
穂村弘が常にカバンに入っていますと仰っていた。
やすやすと自分の好意を伝えられるインターネットってすごいよな。

oikaさん
ハテナに移って間もないけど、その前は別ブログで書いていて、そちらの時から密かに拝読している。
知識と記憶の引き出し方と、感傷的な文章が好き。
郷愁から我に返るみたいな、青春の痛手がふとした時に疼いて辛抱たまらんみたいな、ノスタルジーが寄せては返す波のような文章で、私はそういうのが好きなんだな。
あと、音楽の趣味が似ているなあと思う。

ミカサさん
文節が短くて今時の文章だと思う。
この方も穂村弘が好きって書いてるんだよね。
桐野夏生のリアルワールドっぽい。
この方は作家としてというよりは物語の主人公的な意味合いで好き。
どこか冷めていて、群れに馴染めず、目に見える範囲だけが世界の全てだと思っていて、自分の可能性をわかっていない、そんな鬱屈した思いを悶々と抱えている思春期の少女にときめいてしまう、昔から。

それぞれ書き方は全然違うのに何故か惹かれるんだけど、共通点があるとしたら、臆することなく自分の言葉を発信されているという部分かなと思う。あと、本の虫なんだと思う。
文章を読んだくらいでその人のことを知ったつもりなど無論ないのだけど、文章に恋をすることはままある。